ファーストフード世界大手米マクドナルドとコーヒーチェーン世界大手米スターバックスは10月20日、NextGenコンソーシアムとともに再利用型カップの実装事業に追加で1,000万米ドル(約11億円)の投資を行うと発表した。
NextGenコンソーシアは2018年、マクドナルドとスターバックスが発足。サーキュラーエコノミー分野特化のインパクト投資運用Closed Loop Partners(CLP)とともに運営している。また同コンソーシアムには、コカ・コーラ・カンパニーがセクターリード・パートナー、ヤム・ブランズ、ウェンディーズ、Jacobs Douwe Egberts(JDE)の4社がサポーティング・パートナー、世界自然保護基金(WWF)がアドバイザリー・パートナーとして参加している。
【参考】【国際】NextGenコンソーシアム、飲食店舗での再利用カップ活用で実証成果を報告。スタバやマック(2021年2月3日)
NextGenコンソーシアムは、プラスチック廃棄物が年間1,100万t海洋流入していることを問題視しており、飲食店舗等での再利用型活用モデルを模索している。同コンソーシアムの「NextGen Cup Challenge」は、広くアイデアを募集しており、すでに52ヶ国から480のアイデアが寄せられている。そのうち12のアイデアには実際に資金を付けてプロジェクト化し、そのうち4つは実際に実証プロジェクトにまで進んでいる。
2019年と2020年には、4つのアイデアについて米国カリフォルニア州サンフランシスコのカフェ14店舗で実証試験を実施。消費者やカフェなどの主要ステークホルダーからのフィードバックを基に、インサイトを纏めたレポート「Bringing Reusable Packaging Systems to Life」を公表し、企業のコラボレーションとリユースモデルを促進した。
今回11億円の追加投資では、ファイバーカップを超えた持続可能な包装・容器エコシステムの強化に注力。消費者調査や再利用型容器包装・容器システムの実証、リサイクル・堆肥化可能な繊維由来包装・容器ソリューションの開発や、リカバリーインフラの構築等を行う。特に需要の高まる再生ポリプロピレン(PP)については、米環境NGOのRecycling Partnershipが発足したポリプロピレン(PP)回収・リサイクル推進イニシアチブ「Polypropylene Recycling Coalition」にも、ステアリングコミッティとして参画した。
【参考】【アメリカ】環境NGO、ポリプロピレンのリサイクル・イニシアチブ発足。消費財や化学大手が参画(2020年7月13日)
スターバックスは、国際環境NGOのOcean Conservancyと協働し、店舗での再利用カップの使用促進を継続。マクドナルドは、サーキュラーエコノミー推進TerraCycleの容器回収・再利用事業Loopと協働し、英国6店舗で再利用型のカップを実証導入した。
【参考】【イギリス】マクドナルド、6店舗で再利用型カップの実証導入開始。Loopと協働(2021年8月2日)
【参照ページ】Starbucks and McDonald’s Deploy Additional $10 Million with NextGen Consortium to Accelerate the Circularity of Foodservice Packaging & Address Urgent Waste Challenge
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