田辺三菱製薬は10月2日、カナダ連結子会社メディカゴが、植物由来の新型コロナウイルス感染症ワクチン「MT-2766」で、フェーズ1/2臨床試験を日本で開始した。グラクソ・スミスクライン(GSK)のアシュバンドを併用する。同社は2022年3月までにMT-2766の日本での承認申請を目指す。成功すると、世界初の植物由来の新型コロナウイルス感染症ワクチンとなる。
MT-2766は、すでに、カナダ、米国、英国、ブラジル、アルゼンチン、メキシコで約24,000人の治験参加者を対象にしたフェーズ2/3相臨床試験の第3相パートの投与を終了。現在結果を解析中。海外で取得したデータをもとに、日本での早期承認を目指す。今回の被験者数は、20歳以上の日本人男性および女性計145名。
メディカゴは、1999年にカナダのケベック州で創業。田辺三菱製薬は、2011年から出資を始め、2013年には、田辺三菱製薬とフィリップ・モリス・インターナショナルが大規模に出資し、田辺三菱製薬が筆頭株主となった。
MT-2766は、タバコ属の植物からワクチンを開発。植物にウイルスの遺伝子を組み込み、葉からワクチンの成分を抽出する。植物の葉の成長が早く、製造工程の短縮とコスト削減が期待されている。さらに同ワクチンは、2℃から8℃の温度で保存でき、管理もしやすい。
同社は、完成の後、ノースカロライナ州の工場でワクチンを製造する予定。年間約8,000万回分の生産を見込んでいる。2024年にはカナダのケベックシティにある新工場での生産開始となれば、年間10億回分の製造が可能になる見通し。
【参照ページ】新型コロナウイルス感染症ワクチン候補MT-2766の日本における臨床試験の開始について
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