気候変動対策推進の企業ネットワーク米We Mean Businessは9月30日、10月に開催されるG20ローマ・サミットと、11月に開催される第26回国連気候変動枠組条約グラスゴー締約国会議(COP26)に向け、各国に気候変動目標の強化を要求する共同声明を発表。600社以上のCEOが署名した。
今回の共同声明は、パリ協定の1.5℃目標を達成するために、G20首脳に3つの具体的要求を実施した。
まず、2030年までに国別削減目標(NDC)を50%以上に引き上げ、2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)にコミットした上で、2030年と2050年までのロードマップを詳述した長期戦略を早急に発表すること。
次に、石炭火力発電の新設と融資を直ちに中止し、先進国では2030年までに、その他の国では2040年までに石炭火力発電を例外なく全廃する計画を策定し、交通機関の電化と再生可能エネルギー導入を業界を超えて推進すること。再生可能エネルギー100%の事業運営を行う上での障壁を取り除くことも要求した。
3つ目は、財政出動や公的資金援助の拡大。まず、国際公約となっている発展途上国向けの1,000億米ドル支援の実施。次に、できれば2025年までに化石燃料への補助金を全廃し、意味のあるカーボンプライシング制度の導入。最後は、リスク、機会、インパクトに関する気候関連財務情報開示を企業に義務化。
署名した企業は、コカ・コーラ・ユーロパシフィック・パートナーズ(CCEP)、ペプシコ、ハイネケン、ディアジオ、マース、ネスレ、ダノン、インポッシブル・フーズ、ユニリーバ、ナチュラ、GAP、インディテックス、プーマ、リーバイ・ストラウス、ラルフ・ローレン、H&M、オールバーズ、Ingkaグループ、ジボダン、シムライズ、グラクソ・スミスクライン(GSK)、バイオジェン、レキットベンキーザー、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ、ボルボ・カーズ、ロールスロイス、サンゴバン、シュナイダーエレクトリック、ジョンソンコントロールズ、アーム、ロジテック、バイエル、DSM、ソルベイ、ミシュラン、リライアンス・インダストリーズ、テック・マヒンドラ、シーメンス・ガメサ・リニューアブル・エナジー、Signify、スエズ、ヴェオリア、BT、Sky、エネル、ナショナル・グリッド、EDF、EDP、オーステッド、イベルドローラ、SAP、セールスフォース・ドットコム、ワークデイ、ネットフリックス、Lyft、ウィプロ、Adobe、ヤラ・インターナショナル、アリアンツ、Aviva、BBVA、リーガル&ゼネラル・インベストメント・マネジメント(LGIM)等。
日本企業での署名したのは、イオン、キリンホールディングス、アサヒグループホールディングス、ロッテ、アシックス、オカムラ、日本電産、富士フイルムホールディングス、リコー、フォスター電機、住友林業、積水ハウス、大和ハウス工業、東急建設、ユーグレナ、TBM、国際航業、自然電力、アセットマネジメントOne、いちご、三菱商事・ユービーエス・リアルティ、メンバーズ、サーキュレーション、エコワークス、コマニー、エコ・プラン、エコスタイル、booost technologies、学校法人聖学院等。
【参照ページ】600+ COMPANIES CALL ON G20 TO HALVE EMISSIONS BY 2030 AND TO END SUPPORT FOR COAL POWER
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