決済世界大手米マスターカードは9月17日、サプライヤーのスコープ3二酸化炭素排出量の算出で、CRMツール世界大手米セールスフォース・ドットコムの環境負荷測定システム「Sustainability Cloud」を導入したと発表した。コンサルティング大手アクセンチュアとセールスフォースがマスターカードの算出作業も支援する。
同システムでは、バリューチェーン全体での二酸化炭素排出量の把握が可能。マスターカードは、2025年までにスコープ3での二酸化炭素排出絶対量を2016年比20%削減することを目標としており、アクションを加速する。
アクセンチュアは、セールスフォースとのアライアンスのもと、マスターカードのサプライチェーン上の二酸化炭素排出量測定を担当。セールスフォースの顧客マーケティングシステム「Customer 360」も活用し、マスターカードの事業へのサステナビリティの統合を進める。
さらにマスターカードは9月20日、スウェーデン・ストックホルムに同社サステナビリティ・イノベーション・ラボを開設すると発表した。5Gや人工知能(AI)を活用した環境配慮型のデジタル製品・ソリューションを拡充する狙い。2022年春より稼働する。
同ラボでは、消費者の購買行動を通じた環境アクションを促進するソリューション開発に注力。製品生産でのバリューチェーン全体での環境へのポジティブインパクト可視化やトレーサビリティの改善を進める。
同社はすでに、スウェーデン・フィンテック企業Doconomyと協働し、クレジットカード使用者の購買行動に伴う二酸化炭素排出量(カーボンフットプリント)測定ツール「マスターカード・カーボン・カルキュレーター」を開発済み。加えて、国際環境NGOコンサベーション・インターナショナル(CI)と協働し、クレジットカードの1米ドル支払い毎にCIの野生生物保護活動支援に寄付するクレジットカード「Wildlife Impact Card」を発行し、生物多様性保全にも取り組んでいる。
【参考】【国際】マスターカード、購買行動でのカーボンフットプリント測定。Doconomyと協働(2021年4月23日)
【参考】【国際】マスターカード、生物多様性支援クレジットカード発行。絶滅危惧種保護(2021年5月26日)
また同社は、気候変動に対するフィンテックイノベーション促進のため、スタートアップ・インキュベーション・プログラム「Climate Fintech Cards & Payments Challenge」や「Start Path」を展開。
【参照ページ】Accenture and Salesforce Team Up with Mastercard to Deepen its Sustainability Efforts
【参照ページ】Mastercard launches global Sustainability Innovation Lab
【画像】Mastercard
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