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【国際】シカゴ大学のAQLI、大気汚染インデックス発表。中国は成功例。東南アジアとアフリカを危惧

 米シカゴ大学エネルギー政策研究所は9月1日、世界の大気汚染の現状を分析したデータ「Air Quality Life Index(AQLI)」の2021年版を発表した。中国を大気汚染削減の成功モデルとして取り上げる一方、東南アジアやアフリカで事態が深刻化していると伝えた。

 同レポートは、2018年に初版を発行して以来、毎年定点報告している。報告書では世界全体だけでなく、地域別の報告書もあり、2021年版では、中国、東南アジア、米国、欧州、中央・西アフリカ、バングラデシュ、インド、パキスタン、ネパールの報告書も出した。

 同レポートでは、中国を、政策によって短期間で汚染を大幅に削減できることを示す重要なモデルとして紹介した。2013年に「公害との戦い」を開始して以来、中国はPMの汚染を29%削減し、これは世界の大気汚染削減量の4分の3を占める。その結果、この削減量が持続すると仮定すると、中国の人々の寿命は約1.5年延びたことになる。一方、米国と欧州では、中国が6年間で達成したのと同じ汚染削減を達成するのに、数十年の歳月と不況を要したという。
 
 AQLIによると、世界のPM汚染が世界保健機関(WHO)のガイドラインに沿って削減されない限り、平均的な人の寿命は2.2年短くなると言われている。世界で最も汚染されている地域の住民は、5年以上も寿命が短くなる可能性がある。PMは、結核、HIV/AIDS等の感染症、喫煙等の行動障害、戦争よりも、寿命に壊滅的な影響を与えると警鐘を鳴らした。

 最近の動向では、東南アジアでは、バンコク、ホーチミンシティ、ジャカルタ等の大都市で、大気汚染が深刻化。これらの都市では、WHOのガイドラインに沿って汚染レベルを抑えられれば、住民の平均寿命が2年から5年延ばすことができる。一方、中央・西アフリカでは、PMによる汚染が平均寿命に与える影響が、HIV/AIDSやマラリア等と匹敵するにもかかわらず、あまり注目されていないことに危機感を示した。

【参照ページ】New Data Shows Strong Air Pollution Policies Lengthen Life Expectancy

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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