【アメリカ】ネステ、アグリ・トレーディングを100%子会社化。再生油脂販売での競争力強化

　フィンランド石油化学大手ネステは9月7日、動物性油脂・再生植物性油販売大手米アグリ・トレーディングおよび同社関連子会社の株式を100%取得し、子会社化すると発表した。サプライチェーンの垂直統合で再生可能な原料調達を強化し、顧客のサーキュラーエコノミーに対する需要増加に対応する。

　アグリ・トレーディングは、米ミネソタ州を本社とする廃棄物・残渣油脂の取引事業者。動物性油脂の廃棄物、使用済み食用油、コーン油等の植物性油を米48州、カナダ、メキシコ、欧州全域で展開。販売、物流、海外輸出等、サプライチェーン全体を管理している。

　ネステはこれまで、再生可能な廃棄物・残渣をプレミアム燃料に転換する独自技術「NEXBTL」で、廃棄物や残渣から再生可能な燃料やプラスチック等を精製。特に最近では、持続可能なジェット燃料（SAF）の事業も大きく拡大している。すでに買収済みのMahoney Environmental、IH Demeter、Bunge Loders Croklaan、Count Terminalと合わせ、廃棄物・残渣原料市場で競争優位を築く考え。

【参照ページ】Neste to acquire US based Agri Trading to strengthen its renewable raw material trading and sourcing to serve increasing customer demand for renewable and circular solutions
【画像】Neste

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所