国際ESG不動産評価機関GRESB(グローバル・リアルエステイト・サステナビリティ・ベンチマーク)は8月30日、2021年の「GRESB不動産」と「GRESBインフラストラクチャー」の評価申請件数を発表した。2021年は、不動産企業、不動産投資信託(REIT)、不動産投資ファンド、不動産開発会社から合計1,520社・ファンドが申請し、評価を受けた。前年比では24%増。運用資産総額は5.7兆米ドル(約630兆円)。対象不動産は合計約117,000。
今年の申請企業は、欧州で大幅に増加。イタリアでは、絶対数でも増加率でも最大の伸び率を示し、50社・ファンド以上が新たに参加。ドイツでも30社・ファンド以上が新規に参加した。米国でも参加企業・ファンド数が300を突破。日本とオーストラリアでも100を突破した。背景には、不動産アセットクラスでのESG投資への関心の高まりがあるといえる。
「GRESBインフラストラクチャー」では、ポートフォリオ単位評価では149件で前年比26%増。物件単位評価では558アセットで31%増。運用資産額では、ファンドレベルでは3,430億米ドル(約38兆円)、アセットレベルでは7,380億米ドル(約82兆円)にまで達した。
こちらでは、評価資産の所在地が、昨年の59カ国から69カ国に拡大。ファンド内の評価対象資産割合の平均は昨年より6%高い83%となった。アセット評価では、輸送関連が44%、再生可能エネルギーが65%の成長率をみせた。
GRESBは9月9日には、今後1年半でGRESB規格と評価の5年間のロードマップを作成する計画も発表している。まずはビジョンに関して、10月15日まで、加盟金融機関からの意見を募る。同ロードマップでは、GRESBのガバナンス改革も実施し、GRESB基準策定はGRESB財団、評価はGRESB BVへと分割する。
【参照ページ】The GRESB ESG benchmarks expand in 2021 to cover $6.4 trillion of assets under management despite global challenges from Covid-19
【参照ページ】The Future of GRESB Assessments – A Shared Vision
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