英通信大手ボーダフォンは8月24日、アフリカ大陸でのデジタル・ヘルスケアサービス普及に大きな可能性があるとのレポートを発表した。同レポートの作成は、ボーダフォン、ボーダコム、サファリコムの3社が運営するデジタル・インクルージョンでの経済回復加速キャンペーン「Africa.connected」の一環。
同レポートでは、アフリカの54カ国中41カ国がデジタル・ヘルスケアの加速を推進していると分析。消費者の中でも、スマートフォンを通じたデジタル・ヘルスケアサービスの利用が劇的に増加しているという。2025年までには、サブサハラでのスマートフォン普及率が約70%まで向上すると推定した。
同地域ではすでに、インターネットユーザーの41%が、携帯電話で定期的に健康情報を検索している。新型コロナウイルス・パンデミックを受け、ヘルスケア関連アプリの利用が増加。オンラインでの医師の診察アプリ「Byon8」の利用者は、2021年3月から40%増加したという。
一方、データプライバシーや個人情報のセキュリティ、ヘルスケア関連の偽情報等への懸念も指摘した。特にソーシャルメディアを危険視。南アフリカでは69%、ケニアでは55%のソーシャルメディア上の情報に、明らかな誤りがあったという。同レポートは、このような非公式な仕組みは、デジタル・リテラシーによる格差や、エンドユーザーや医療機関従事者への負荷の転嫁等で、情報を悪化させると警鐘を鳴らした。
アフリカにおいて正式な医療デジタル化には、各国政府によるヘルスケアのエコシステム構築が重要だと指摘。官民連携でのスタートアップ企業の活用・統合、ソーシャルメディア上の誤情報の拡散の規制等を推奨した。
【参照ページ】Pandemic drives surge in use of digital health solutions across Africa
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