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【韓国】SK E&S、水素、再エネ、グリーンLNG等で2025年までにEBITDA4倍。事業大転換

 韓国ガス大手SK E&Sは9月1日、クリーンエネルギー事業を大幅に増強し、2025年までに時価総額35兆ウォン(約3.3兆円)を目指すと発表した。水素、再生可能エネルギー、エネルギーソリューション、グリーンLNGの4つを今後の事業成長戦略を柱に据えた。

 まず、水素事業では、世界トップ水準の生産能力を目指すため、今回、2025年までに年間生産能力を、ブルー水素25万t、液化水素3万tの合計28万tにまで引き上げる。工場は、液化水素3万tは、2023年までにSK仁川石油化学団地内での生産を開始。ブルー水素は2025年までに保寧LNGターミナルの隣接地にCCUS設備を完備したプラントを建設する。水素の生産・流通・消費を含むバリューチェーンの構築では、既存の同社のガスインフラを積極活用した上で、2025年までに18兆ウォン(約1.7兆円)を投資。また、ブルー水素や副生水素については、グリーン水素の生産技術が普及するまでの「つなぎ」と言及した。

 また水素事業では、交通・輸送用の水素補給ステーションも建設。水素燃料自動車やドローン等のモビリティ分野での水素の利用拡大を促す。具体的には、2025年までに全国に約100カ所の水素補給ステーションを建設。液化水素を搭載したドローン等で有望なスタートアップ企業の研究開発へも投資する。中国やベトナムでのアジア市場では、10%出資した米プラグ・パワーを通じて市場を開拓。中国では、華電集団と水素事業でのパートナーシップも締結済み。

 再生可能エネルギーでは、同社はすでに民間最大の再生可能エネルギー発電事業者だが、2025年までに設備容量7GWにまで伸ばす。全羅北道の黄海岸のセマングム干潟では200MWの浮体式太陽光発電も完成済み。ベトナムやインド等の海外でも、でも再生可能エネルギー発電プロジェクトを積極的に展開し、カーボンクレジット取得を狙う。

 エネルギーソリューションでも、世界トップクラスを目指す。1月には、釜山ジョングァンエナジーを買収。米グリッド・エネルギー・ソリューション・プロバイダーの買収も進めている。

 LNG事業については、2025年までに炭素回収・貯留(CCS)で二酸化炭素排出量を回収した「カーボンニュートラルLNG」をオーストラリアのバロッサ・カルディタ・ガス田で第1号生産し、韓国国内で130万tを供給開始することを計画。特にブルー水素生産プラントに供給することを狙っている。将来的にはCCS技術をバリューチェーン全体に適用する。また、2023年にはLNGの年間生産能力を600万t、2025年には1,000万t体制を目指す。

 同社は、これら4つの事業を柱に、売上を2020年の6兆ウォンから2025年までに13兆ウォンに、EBITDAを2020年の7,000億円から2.8兆ウォンへと4倍に増やす。

【参照ページ】SK E&S Aims to Achieve “Corporate Value of 35 Trillion Won By 2025” by Becoming the World’s Leading Hydrogen Provider

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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