欧州委員会は8月18日、昆虫由来の動物性タンパク質(昆虫PAP)を、家禽や豚の飼料に使用することを認める改正EU規則を官報に掲載した。これにより、昆虫飼料がEUで合法化された。官報掲載の20日後に施行される。
【参考】【EU】欧州食品安全機関、ミールワームの摂食は安全と判断。昆虫食にとって大きなブレイクスルー(2021年1月15日)
【参考】【食品】ハエで食糧危機と有機廃棄物問題を同時に解決。世界が注目する日本企業「ムスカ」(2018年8月2日)
昆虫たんぱく質の分野では、高栄養価で食品廃棄物を摂食して成長するはえやあぶの飼料活用需要が高まっている。EUでは、農業戦略「Farm to Fork」の中で、食品生産のサーキュラーエコノミー、サステナビリティ、自給率を向上させることを標榜。今回の昆虫飼料の解禁も、その一環として受け止められている。
EUでは、2017年に水産養殖用飼料での昆虫たんぱく質が解禁。今回の改正により、EUの配合飼料市場の65%を占める鶏肉と豚肉の生産の飼料としても活用できることとなり、一気に市場が拡大する。
EU業界団体の食用・飼料用昆虫国際プラットフォーム(IPIFF)は、今回のEU規則制定を歓迎。昆虫関連企業と畜産業の双方にとって追い風と伝えた。
【参照ページ】Commission Regulation (EU) 2021/1372
【参照ページ】The International Platform of Insects for Food and Feed
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら