化学世界大手米3Mは8月16日、国連グローバル・コンパクト(UNGC)の水レジリエンス・イニシアチブ「Water Resilience Coalition」に参加すると発表した。世界大手企業での水関連アクションが加速している。
【参考】【国際】フェイスブック、2030年ウォーター・ポジティブ宣言。水域保全と水消費削減に投資(2021年8月20日)
【参考】【国際】ペプシコ、2030年ネット・ウォーター・ポジティブ宣言。水削減とウォーターエイドへの寄付強化(2021年8月20日)
Water Resilience Coalitionは、2050年までに事業での水資源インパクトをネットポジティブにすることにコミット。2030年までに水消費量を2019年比25%、2025年までに同20%、2022年までに同10%削減を中間目標としている。
【参考】【国際】国連グローバル・コンパクト、水アクセス投資加速でウォーターエイドと提携。企業に参加要請(2020年9月28日)
同イニシアチブは、水との関連性の強い大手企業のCEOが参加しており、創設企業はABインベブ、ディアジオ、ダウ、エコラボ、GAP、マイクロソフト、フィリップス・バン・ヒューゼン(PVH)の7社。創設企業に加え、カーギル、栗田工業、スターバックス、3Mがリーダーを務める。その他には、コカ・コーラ・カンパニー、コルゲート・パーモリーブ、ハイネケン、ダノン、リーバイ・ストラウス、ウールワース、カミンズの7社も加盟。アドバイザーは、マッキンゼーとエデルマンが務めている。
3Mは2015年以降、製造拠点のある地域のうち、水ストレスが高く、水資源の希少性が高い地域に対し、水マネジメントを強化する目標を掲げている。2020年には、フランス、インド、メキシコ、スペイン、タイ、トルコ、米国の16拠点を水ストレスが極めて高い地域と特定。継続的なアクションを進めている。
2016年には、メキシコ・シウダードファレス市水道局と協働し、同市の処理済み排水を受領。2017年には、同社3拠点での水消費量の80%を処理水または再利用水に転換し、2020年にはさらに2拠点での処理水・再利用水への転換を行った。水消費量は、1,000万l削減できる見込み。
また同社は、世界の主要製造拠点での水消費量削減と水質改善も並行。同社の米国アラバマ州工場では、地域の公共施設と工場への流入水インフラを接続し、非接触型冷却水システムの活用で、テネシー川からの取水量を95%以上削減した。
同社は今後20年間、水質改善設備の導入や廃棄物削減・汚染防止プログラムに10億米ドル(約1,100億円)を投資予定。環境目標の達成に向け、新技術の開発にも取り組むと語った。
【参照ページ】3M joins Water Resilience Coalition, CEO Water Mandate
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら