LG化学は8月19日、2028年までに総額2兆6,000億ウォン(約2,400億円)を投資し、忠清南道の大山団地に生分解性プラスチックの一つであるPBAT(ポリブチレンアジペートテレフタレート)や、太陽光発電パネル保護フィルム用POE(ポリオレフィン・エラストマー)等計10の工場を建設すると発表した。環境素材事業を大幅に強化する。
今回同社建設する工場は、その他、バイオ素材、廃プラスチック・リサイクル等の工場も含む。年内に着工し、PBAT工場は年5万t、POEの新工場は年10万tの生産規模となる。POEはすでに同地に年28tの生産能力を持つ工場があるが、今回の拡張により、合計38万tにまで増加し、世界第2位の生産能力となる。両工場とも、2024年の商業生産を開始を目指す。創出売上は年4,700億ウォン(約440億円)以上を見込む。
今回の大規模投資では、忠南道及び瑞山市と新規投資・用地確保の投資協定を締結。大山3号工業団地に0.792の土地を確保。約400人の直接雇用も創出する。
また、LG化学から分社独立したLGエナジー・ソリューションも7月29日、現代自動車との提携を発表。両社で総額11億米ドル(約1,200億円)を折半出資し、インドネシアのジャカルタ近郊カラワンにリチウム電気自動車(EV)バッテリーセル生産の合弁会社を設立することも発表している。建設する工場の年間生産規模は10GWh。現代自動車グループのEV専用プラットフォーム「Electric-Global Modular Platform(E-GMP)」用のモデルで、15万台以上の対応力を持つ。2024年の生産開始を予定。
現代自動車は、2025年までにEV車種を23モデルにまで拡大し、世界で年間100万台の販売体制を目指している。LGエネルギー・ソリューションは2020年12月末、インドネシア投資調整庁(BKPM)との間で、インドネシア国内での電気自動車(EV)バッテリーの生産に98億米ドル(約1兆円)を投資することで覚書(MOU)を締結。インドネシアは、リチウムバッテリーに必要なニッケルの生産大国で、自動車関連やバッテリー各社からの投資が相次いでいる。今回の発表式典にも、インドネシアのバリル・ラハダリア投資相と、インドネシア電池公社(IBC)Toto Nugroho社長も出席した。
【参考】【韓国・台湾】SK、LG化学、現代自動車、鴻海、EVとFCVで大規模投資。急変する世界市場に焦点(2021年1月9日)
【参照ページ】LG Chem Invests 2.6 Trillion Korean Won In High Value-add Eco-friendly Materials In Seosan, Chungnam Province
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