エネルギー世界大手英BPのオーストラリア法人は8月11日、オーストラリア・西オーストラリア州にある同社工場で行った、グリーン水素およびグリーンアンモニア製造の実証実験結果を発表。グリーン水素・グリーンアンモニアともに、同地域で輸出可能な規模での製造が可能と結論付けた。一方、地域やインフラ規模によっては、港や電力、水道インフラ等への大規模投資が必要だとも強調した。
グリーン水素とは、再生可能エネルギー電力で水を電気分解することで生成する水素。化石燃料の改質で生産されるグレー水素と異なり、生産過程で二酸化炭素を排出しない。一方グリーンアンモニアとは、グリーン水素と窒素を配合して生成したアンモニア。
同社は2020年5月、豪建築コンサルティングGHDアドバイザリーと豪再生可能エネルギー機関(ARENA)と協働し、実証実験を開始。3種の水素生成技術を活用し、太陽光発電と風力発電等を組み合わせた電源モデリングを行った。水素燃料を商用化するには、大規模での水素生成が必要と分析。輸送については、液体水素や水素ガス等、顧客の需要に合わせて様々な手法が適用可能とした。
またBPは、既存のインフラがあることや長期的な市場展望、太陽光発電と風力発電に大きな潜在性があることから、再生可能エネルギーを用いたグリーン水素・グリーンアンモニア製造場所として、今回実証を行った西オーストラリア州は理想的と語った。
同社は、豪再生可能エネルギー機関(ARENA)とのナレッジ共有合意に基づき、今回の実証からの知見を公開予定。今後も主要ステークホルダーとの協働を継続し、グリーン水素プロジェクト開発を進める。
【参照ページ】bp study confirms feasibility of large-scale production of green hydrogen and green ammonia using renewable energy in Australia
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