資源世界大手豪BHPとオーストラリア海洋科学研究所(AIMS)は8月10日、2,700豪ドル(約22億円)を拠出し、サンゴ礁再生イニシアチブ「Australian Institute of Marine Science(ACRRI)」を発足したと発表した。
同イニシアチブでは、豪クイーンズランド州グレートバリアリーフと西オーストラリア州ニンガルー・リーフで5年間実施されてきた研究を参考にし、サンゴ礁のレジリエンス改善と気候変動の影響を低減する手法を開発する。具体的には、サンゴ礁生態系の自然音を模した水中音響を活用してサンゴ礁に魚を誘き寄せるとともに、最先端のサンゴ再増殖技術を組み合わせ、サンゴ礁の発育を促進。これにより、海水の温度上昇に耐えられるサンゴ礁の生態系を確立することを目指す。
ニンガルー・リーフのAIMSの研究チームは、魚のサンゴへの定着、発育、草食の役割を調査し、サンゴと魚の繁殖での生態系を研究する。魚の定着を促すことで、サンゴの受精後のサンゴの成長にプラスに影響を与えるかどうかを世界で初めて調査する。一方、グレートバリアリーフの同チームは、サンゴの生後1年以内の死亡率を低減するため、サンゴの種付けから成長の過程を研究する。
AIMSは、サンゴ礁保全に関する研究を豪グレート・ケッペル島でも並行。現在、原住民のウォッパバラパ族の伝統的知見から学び、サンゴの養殖に関するスキルも研究している。
【参照ページ】Innovative marine science approach is a game-changer for global reef recovery efforts
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