仏微細藻類スタートアップのマイクロファイトは7月1日、世界最大の微細藻類(マイクロアルジェ)生産工場建設プロジェクト「SCALE」を発表した。バリューチェーンでは11社が参画。EU欧州委員会と、EUのバイオ産業推進NGOのバイオ・インダストリー・コンソーシアムが共同運営する「Bio-based Industries Joint Undertaking」からも4年間で1,500万ユーロ(約20億円)の助成金を獲得した。
同社は2007年、南フランスのモンペリエ近郊バイラルグで創業。栄養・ウェルビーイングのための微細藻類の活用に着目している。天然素材の分野は、年成長率8%から10%を誇り、すでに世界市場規模は40億から50億米ドルにまでなっている。
同社は、自然界の最も効率的な生育条件を模倣することで、微細藻類の生物学的潜在能力を最大限に活用する「CAMARGUE技術」を活用。すでに実証プラントの稼働にも成功させており、今回の大規模プラントが稼働すると生産能力を5倍の年間100t以上にまで高めることができる。
生産製品は、食品や化粧品の原料となる15種類以上の成分。生産では、遺伝子組換え作物(GMO)や農薬を使用せず、水の資源効率にもこだわっている。消費エネルギーの再生可能エネルギー化やリサイクル機能も統合。工場建設での売上は10億ユーロ(約1,300億円)を見込み、2025年までに100人の雇用を創出する。
バリューチェーンに参加する11社は、技術・エネルギー関連がEvolysとSUNTI、川下需要家ではPaul Bocuse Institute、Plameca、Lallemand、Chanel Parfums Beauté、コンサルティング会社ではNutrasteward、TECNALIA、PNO、IAR。
【参照ページ】Microphyt Announces Launch of SCALE, the world’s first fully-integrated microalgae biorefinery
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