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【国際】WBA、石油・ガス大手100社の気候変動ランキング発表。日本4社は高評価得られず

 ビジネスの国連持続可能な開発目標(SDGs)推進国際NGOのWorld Benchmarking Alliance(WBA)は7月22日、石油・ガス世界大手100社の低炭素化移行ランキング「石油・ガス・ベンチマーク」を発表した。

 同ランキングでは、CDPとフランス環境・エネルギー管理庁(ADEME)が開発した手法「低炭素移行評価(ACT)」を採用。国際エネルギー機関(IEA)の「2050年までにネット・ゼロ・エミッション」シナリオを用いて、目標と実績を評価した。

順位格付スコアトレンド企業名国籍
1B57.4横ばいネステフィンランド
2B56.9横ばいエンジーフランス
3C44.8上昇ナタージュ・エナジースペイン
4C43.6横ばいEniイタリア
5C42.9上昇BP英国
6C40.7横ばいトタルフランス
7C38.1横ばいレプソルスペイン
8C37.9横ばいエクイノールノルウェー
9C36.4横ばいガルプ・エナージアポルトガル
10C34.3横ばいロイヤル・ダッチ・シェルオランダ
11C32.4下降ENEOSホールディングス日本
12D29.3下降オリジン・エナジーオーストラリア
13D24.8横ばいマラソン・ペトロリアム米国
14D22.1下降BHP英国・オーストラリア
15D20.7下降ヘレニック・ペトロリアムギリシャ
15D20.7下降OMVオーストリア
17D20.2横ばいMOL Magyar Olajes Gazipari Nyrtハンガリー
18D18.8上昇アンポルオーストラリア
19D18.6横ばいSKイノベーション韓国
19D18.6横ばいYPFアルゼンチン
21D17.9横ばいCEPSAスペイン
22D17.6横ばい台湾中油(CPC)台湾
23D17.4横ばいEcopetrolコロンビア
24D17.1横ばいコスモエネルギーホールディングス日本
24D17.1横ばい台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル)台湾

 日本企業の順位は、ENEOSホールディングスが11位タイ、コスモエネルギーホールディングスが24位タイ、国際石油開発帝石(INPEX)が30位タイ、出光興産が58位。

 全体傾向としては、説明責任と行動が組織的に欠如していると厳しく批判。企業はより強力なリーダーシップ、より多くの投資、より高い透明性を必要としていると指摘した。また多くの企業が、気候変動の対策に逆行し、「掘れるうちに掘る」というスタンスだという。特に、国営石油会社は、オイルメジャーや独立系石油会社よりも移行が遅れている。

 取締役会の責務では、取締役会で気候変動を監督していると報告している企業であっても、必要な知識をもった取締役がいると判定されたのは100社のうちわずか5社。まともに監督できていないとした。スコープ3の包括的な排出量削減目標を掲げている企業はわずか3社だけだった。

 投資分野でも、2019年の低炭素技術や気候変動緩和技術への資本支出(CAPEX)の割合を報告した企業はわずか30社。その上、低炭素技術に割り当てている設備投資の割合は、全く不十分な状況。

【参照ページ】WBA launches Oil and Gas Benchmark

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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