Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【デンマーク】グリーンランド自治政府、石油・ガス探査ライセンスの発行停止。漁業・観光にシフト

 デンマークのグリーンランド自治政府は7月16日、石油・ガス探査のための新規ライセンス発行を中止することを決定した。気候変動や環境への影響を考慮し、数十年続いてきた化石燃料探査政策に終止符を打った。

 グリーンランドは、1979年5月に自治政府が発足し、デンマーク政府からの高度な自治権を獲得。1985年には、デンマークの一部ながらもグリーンランド自治政府は、当時の欧州共同体(現EU)から離脱。海底資源に関しても2009年にデンマークからグリーンランド自治政府に主権が移っている。

 グリーンランドの海域では、西海岸沖合に約180億バレルの石油埋蔵量があることが確認されている。また東海岸にも大規模な鉱床があることも指摘されている。1970年代のオイルショック以降、グリーンランドでも石油・ガス探査が実施され、10年前にはCairn Energyが油井の掘削ライセンスを獲得。また、BPやシェブロン、コノコフィリップス、ロイヤル・ダッチ・シェル、エクイノール、Eniも2013年から探査・開発ライセンスを獲得している。

 最近でも、2019年に2つの探査ライセンスを発行している。しかし、そこからわずか1年半で、新規ライセンス中止を決めた。理由については、掘削コストが当初、試掘井1本当たり約1億米ドル、油田全体開発では60億から70億米ドルとされていたが、実際には非常にコストが高まっていることを挙げた。今後は、自然環境、漁業、観光産業に焦点を当て、サステナビリティを重視していく。
 
 グリーンランド自治政府は、2030年に再生可能エネルギー100%を目標としてい掲げている。現在発行されている探査ライセンスは4つあり、一つは、Panoceanic Energyと国営NUNAOILがデイビス海峡西部で行っているもの。残り3つは、Greenland Gas & Oilが東部Jameson Landで行っているもの。いずれも2027年から2028年に期限を迎える。

【参照ページ】Greenland ends decades-long hunt for oil with ban on new licensing

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。