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【アメリカ】バイオ燃料ブルー・バイオフューエル、副生物のリグニンに高付加価値発見。高値で販売

 米バイオ素材開発スタートアップのブルー・バイオフューエルは7月14日、硫黄フリー・リグニンの販売を開始すると発表した。さらに、カーボン・ベイシス・カンパニー(CBC)が、同社の硫黄フリー・リグニンを購入し、特許技術を活用してバイオ素材のイオン交換樹脂を生産することも明らかにした。

 ブルー・バイオフューエルは、元々、セルロース素材を分解して糖類を生成し、そこからバイオエタノール等のバイオ燃料を生産することを事業としている。その過程では、セルロースのうち、約65%から70%が糖類に分解され、その副生物として平均20%分のリグニンが抽出されていた。このリグニンからイオン交換樹脂を生産できることが最近わかり、今回、副生物の収益化に成功した形。

 イオン交換樹脂は、工業用の需要が幅広く、発電、水処理、化学処理、医薬品、食料・飲料、エレクトロニクス、鉱業の7業界で、分離、精製、除染の化学プロセスで使われている。現在は、ダウ、ピュロライト、三菱化学、ランクセス等が世界市場を寡占しており、市場価格も高い。2021年イオン交換樹脂市場は34億米ドル(約3,700億円)程度で、2026年には58.5億米ドルにまで伸長すると予想されている。

 現在、イオン樹脂の市場価格は、1t当たり10,000米ドル(約110万円)から33,000(約360万円)。今回、CBCは、硫黄フリー・リグニンを1kg当たり10米ドル(約1,100円)で購入する意向で、CBCにとっては非常に魅力的な価格で購入できる上に、ブルー・バイオフューエルにとっては、廃棄物に大きな価値がついた。

 目下、世界的には、マイクロプラスチック問題に対処するため、合成マイクロビーズの使用を禁止する規制が強化されている。一方、ブルー・バイオフューエルの硫黄フリー・リグニンを活用したイオン交換樹脂は、法規制の対象とはならないという。

 同社株式は現在、米国市場でのOTC銘柄として店頭で売買されている。

【参照ページ】Blue Biofuels Finds Additional High Value Market for its Sulfur-Free Lignin

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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