英運輸省は7月14日、2040年までにガソリン・ディーゼル大型車(HGV)の新車販売を段階的に廃止し、2040年までに国内航空と空港運営でのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)を実現する「交通脱炭素計画」を発表した。今後パブリックコメントを募集する。
英国では、すでに2035年までにガソリン・ディーゼルの乗用車とバンの廃止も発表しており、廃止対象にはハイブリッド車(HV)とプラグイン・ハイブリッド(PHV)車も含まれている。それに加え、今回、重量3.5tから26tまでの車両は2035年、26t以上の車両でも2040年に同様の目標を設定してきた形。
英国政府は今回の発表の中で、大型車でもEV(電気自動車)とFCV(燃料電池自動車)を主眼に置いた。そのためにもコスト削減が必要としており、今後技術開発を促進していく。これらの新産業育成により、新たに72,000人の雇用を創出する。ゼロエミッション車両への切り替えでも28億ポンド(約4,200億円)、サイクリングやウォーキングの促進でも20億ポンド(約3,000億円)の予算を組むことを表明済み。
自動車以外でも、鉄道と海運でも2050年カーボンニュートラルにすることをすでに宣言しているが、今回、国内航空と空港運営では前倒しで2040年までに、それ以外の航空でも2050年までにカーボンニュートラルにする政策を打ち出した。各々、パブリックコメントにかける。
その上で、同省は、2035年までの実行計画も発表。自動車・バンのカーボンニュートラル化に必要な施策を1つの文書にまとめ。スケジュール、マイルストーン、進捗状況の確認方法等を記している。今後、航空業界でも同様の実行計画を作成しに行く。
英政府は、これらの一連の施策を「グリーンプリント」と命名した。
【参照ページ】Government publishes world’s first ‘greenprint’ to decarbonise all modes of domestic transport by 2050
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら