国際金属・鉱業評議会(ICMM)は5月6日、尾鉱ダムの安全性と透明性の改善で業界スタンダードの監査基準と実践ガイドを発行した。ICMMは2020年に、国連環境計画(UNEP)と国連責任投資原則(PRI)と共同で、世界初となる鉱滓ダムに関する国際基準を策定。今回のドキュメントを、同国際基準の実効性を向上するためのもの。
【参考】【国際】ICMM、UNEP、PRI、尾鉱ダムの国際基準発表。ブラジル事故で問題意識高まる(2020年8月9日)
ICMMの加盟企業は、2020年策定の国際基準「Global Industry Standard on Tailings Management」を、リスクが「極めて高い」「非常に高い」施設については2023年8月までに、その他の施設では2025年8月までに遵守することにコミットしている。
今回策定された監査基準「Conformance Protocols」は、同国際基準を各施設が適合しているかをチェックする枠組み。同基準の77の項目をチェックするため、2019年の評価項目が設定された。
もう一つの実践ガイドは、業界のグッドプラクティスをまとめたもの。プロジェクトの構想・設計段階から、建設、運営、閉鎖、閉鎖後処理まで、ライフサイクル全体の技術的・工学的内容も盛り込んだ。取締役会や経営陣向けに「企業ポリシー、説明責任、責任」「運用、保守、監視活動」「情報管理」「監視と緊急事態への備え」の4つのわかれており、地域社会や規制当局との関わりの重要性にも触れている。
【参照ページ】ICMM launches two new resources to support continual improvement in the safe and transparent management of tailings
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