三井住友ファイナンス&リース(SMFL)は5月21日、船舶の二酸化炭素削減実績に応じてリース料を変動させる「サステナビリティ・リンク・リース」を世界で初めて成約したと発表した。サステナビリティ・リンク・ローン市場が、「サステナビリティ・リンク・リース」の形態にも広がりをみせてきた。
今回のリース契約では、米船主保有のバルカー船のセールス&リースバック(売却後の再用船)契約でグリーン条項を付与するもの。同社は2020年にリース会社として世界で初めてポセイドン原則に署名し、同原則が定める基準値を基に年間目標を設定する。ポセイドン原則の基準は、国際海事機関(IMO)が設定している2050年までの排出量2008年比50%減を踏まえ削減目標を設定し、前年度からの改善度合いを踏まえた上で目標を達成した倍にはリース料を引き下げる。リース料は毎年見直す。
【参考】【国際】海運ファイナンスのポセイドン原則、署名金融機関が20に増加。3社はすでにIMO整合性実現(2020年12月22日)
同社は6月10日には、横浜市との間で、リース取引でのリース料の一部をNGOに寄付する新たなスキーム「横浜版 SDGsリース『みらい2030』(寄付型)」を協働で開始することも発表している。
これは、同社が2019年から発表しているリース料一部寄付型のリース契約「SDGsリース『みらい2030』(寄付型)」を横浜版にアレンジしたもので、横浜市のSDGs企業認証制度「Y-SDGs」認証との連携。同スキームでは、Y-SDGs認証を取得したNGOに対し、日本総研がインパクト測定を実施。測定結果はリース企業にも共有される。これにより、SMFLにとっては、リース料収入が少なくなるものの、インパクト測定結果を入手できる。すでに寄付先のNGOとして、横浜市の特定非営利活動法人フラットハートに決定している。
【参照ページ】横浜市 SDGs 認証制度“Y-SDGs”と連携した「横浜版 SDGs リース『みらい2030®』(寄付型)」の取扱開始について
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら