食品世界大手スイスのネスレは6月22日、2022年までにパーム油、砂糖、大豆、肉、紙・パルプのサプライチェーンで、森林破壊を撲滅すると発表した。2025年までには、同アクションの対象をコーヒーとカカオにも拡大する。今回の発表は、同社の2050年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)達成目標の一環。
同社は、仏エアバスと国際森林保護NGOのThe Forest Trust(TFT)が共同開発した衛星監視ツール「Starling」や、国際環境NGOの世界資源研究所(WRI)が開発した世界の森林の状況監視ツール「Global Forest Watch(GFW)」を活用。2020年12月には、パーム油、砂糖、大豆、肉、紙・パルプの調達の90%で、森林破壊ゼロを達成済み。
【参考】【スイス】ネスレ、パーム油生産での森林破壊行為監視のため衛星サービス「Starling」活用(2018年9月19日)
また同社は2020年12月、インドネシア・スマトラ島北部アチェ州で、パーム油サプライチェーンにおける森林と泥炭地のリスク、先住民族及び地域コミュニティの権利等に関する認識向上森林フットプリント算出も完了した。
【参考】【インドネシア】ネスレ、世界初の森林フットプリント開示。アチェ州パーム油でのリスク地特定(2020年12月14日)
同社は、サプライヤーに対し持続可能な生産を促すためのインセンティブ付けとして、適格サプライヤーからの大量購入、長期契約、森林の保全と修復を促進するプログラムへの共同投資、製品のプレミアム支払いを実施していく。
【参照ページ】Nestlé moves beyond forest protection to a forest positive strategy and boosts its use of satellite services
【画像】Nestlé
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