食品世界大手米タイソン・フーズは6月9日、2050年までにスコープ3を含むサプライチェーン全体でカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)を達成すると発表した。米食肉大手として初めて科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)からの承認も得た。
同社はこれまで、気温上昇を2℃未満に抑えるため、2030年までにスコープ1、スコープ2の二酸化炭素排出量と鶏肉、豚肉、牛肉生産でのスコープ3の同排出量を2016年比30%削減を目標として設定してきた。今回同社は、ベースラインをパリ協定が掲げる1.5℃未満と整合する目標に見直し、二酸化炭素排出量削減目標も引き上げた。
また同社は、穀物農家支援イニシアチブ「2 MILLION FEED ACRES」での土地スチュワードシップ活動を2025年まで拡大し、2030年までに100%土地保全に配慮した農家からの穀物調達に切り替える目標も発表。2025年までに持続可能な牛肉生産を拡大するという。加えて、2030年までにグローバルサプライチェーン全体での森林破壊のリスク低減や、米シンクタンクBipartisan Policy Center主導の環境保護イニシアチブ「ネットゼロ・ビジネス・アライアンス(NZBA)」の支援も強化。さらに2030年までに、米国事業全体の再生可能エネルギー比率を50%にする計画を策定する。
さらに同社は、世界自然保護基金(WWF)のイニシアチブ「Forest Land and Agriculture」への投資や、国際環境NGOの世界資源研究所(WRI)、米ザ・ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)等とのパートナーシップも継続。再生可能エネルギー転換、土地管理、森林伐採の防止、肥料管理、農業由来エネルギー管理、飼料・肥料消費量削減、メタン排出量削減等を進める。
【参照ページ】Tyson Foods Targets 2050 to Achieve Net Zero Greenhouse Gas Emissions
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