石油化学世界大手サウジ基礎産業公社(SABIC)、消費財世界大手米P&G、独研究機関フラウンホーファー研究機構のクラスター・サーキュラー・プラスチックス・エコノミー(CCPE)の3者は6月16日、使い捨てマスクのポリプロピレン(PP)繊維のケミカルリサイクルで、サーキュラーエコノミー・ループを実現する合同プロジェクトを発表した。
新型コロナウイルス・パンデミックで大量発生している使い捨てマスクは、現状、焼却処分か埋立処分されており、大量に資源を消費している。そこで今回P&Gは、実証フェーズとして、従業員やドイツの同社製造・研究開発拠点への訪問客の使用済みマスクを回収。回収したマスクをフラウンホーファー研究機構CCPEへ送付し、同研究機構で裁断・熱分解油化する。熱分解で分子に還元する過程で、新型コロナウイルス等の病原体や汚染物質を死滅させる。
SABICは、熱分解油と化石燃料を同社独自のフィードストック型のケミカルリサイクルを実施し、再生ポリプロピレン(同社ブランド名「TRUCIRCLE」)を生産する。生産された再生ポリプロピレンは、P&Gに送られ、不織布で再び使い捨てマスクを生産する。
今回のサイクルは、3社の共同検討で7か月で開発から実装までをスピーディに達成された。
【参照ページ】FRAUNHOFER, SABIC, AND PROCTER & GAMBLE JOIN FORCES IN CLOSED-LOOP RECYCLING PILOT PROJECT FOR SINGLE-USE FACEMASKS
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