アパレル世界大手英バーバリーは6月10日、2040年までに二酸化炭素ネット排出量をマイナスにし、カーボンネガティブ(気候ポジティブ)を達成すると宣言した。これまでは2040年カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)を目標としてきたが、カーボンネガティブに引き上げた。
【参考】カーボンニュートラル・カーボンネガティブ・気候ポジティブ
同社は2019年6月、2022年までにスコープ1、スコープ2の二酸化炭素排出量を2016年比95%削減し、2030年までにスコープ3の同絶対排出量を2016年比30%削減する目標で、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)の承認も得ていた。
カーボンネガティブ達成までの計画としては、2030年までにスコープ3を含むサプライチェーン上の二酸化炭素排出量を46%削減し、2040年までにカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)を達成。同年までに、さらに削減を進め、カーボンネガティブを実現する。具体的な策としては、同社基金バーバリー・リジェネレーション・ファンドを通じた自然を軸としたソリューション(NbS)への投資加速や、生態系保全等を進める。
同基金は2020年、同社ポートフォリオ上の認証カーボンオフセット・プロジェクト支援のため発足。仏フェアトレード推進企業PUR Projetと協働し、オーストラリアのウール生産におけるリジェネラティブ農業の促進等を進めている。
また同基金は、バリューチェーン外での二酸化炭素排出量削減イニシアチブも支援。脆弱な地域コミュニティへの気候変動レジリエンス向上や、生態系保全、NGOとの協働によるアパレル業界変革プロジェクト等への投資を強化する。
さらに同社は、アパレル業界のSDGs推進イニシアチブ「ファッション・アベンジャーズ」の支援を通じ、2021年に英デザイナーエス・デヴリン氏が設立したイニシアチブ「Forest for Change」の支援も行う。
【参照ページ】BURBERRY TO BE CLIMATE POSITIVE BY 2040
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