国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)は5月31日、銀行向けに融資ポートフォリオのインパクト測定ツールの第2版を発表した。銀行世界大手が集うワーキンググループが策定した。初版は2020年3月に発表されていた。
【参考】【国際】UNEP FI、銀行向けに融資ポートフォリオのインパクト測定ツール発表。PRB念頭に(2020年4月2日)
今回のツールは、国連責任銀行原則(PRB)を念頭に、インパクト測定の便利ツールとして用意したもの。PRBでは、融資でのインパクトを測定することを義務付けているが、国際的な標準ツールや標準的な測定手法が固まっていないことが課題視されていた。そのため、今回はUNEP FIが組成した「Positive Impact Initiative」が、ポジティブ・インパクト・ファイナンス原則(PIIF)と整合性のある形で、独自にインパクト評価ツールを作成した。
【参考】【国際】UNEP「ポジティブ・インパクト・イニシアチブ」、ワーキンググループを2つ新設(2019年4月5日)
【参考】【国際】主要金融機関19社、SDGs達成に向け「ポジティブ・インパクト・ファイナンス原則(PPIF)」を制定(2017年2月16日)
第2版もエクセルの形で提供された。銀行の業態や事業実施国等を入力するとインパクトを発揮できる分野が算出され、測定できるようになっている。第2版での改訂ポイントは、ANZIC、ISIC、NACE、NAICSの4種類の産業分類コードが活用できるようになったことや、ユーザビリティの改善。分析結果を可視化できる機能も追加された。
【参照ページ】PORTFOLIO IMPACT ANALYSIS TOOL FOR BANKS
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