スターバックスは6月3日、欧州、中東、アフリカに展開する全3,840店舗で、2025年までに再利用可能なカップでの商品提供プログラム「Cup-Share」を導入すると発表した。まず英国、フランス、ドイツの店舗で先行導入し、順次他の地域に拡大していく。これにより使い捨て廃棄物を削減する。
Cup-Shareプログラムは、同社がグローバルで掲げる2030年までに廃棄物を50%削減する目標の一環。再利用可能なカップでの事業運営を追求し、店内でのリサイクルや陶器食器での商品展開、再利用可能なカップでのディスカウント、紙製カップへの課金、「Starbucks Circular Cup」を通じた事業のサーキュラーエコノミー化等を全面的に検討する。
今回のCup-Shareプログラムでは、再利用可能なカップでの商品提供に関しては少額のデポジットを事前に支払い、カップ返却時にデポジットが返ってくる。対象商品はホットとアイスの双方。返却は同社店舗の他、特定のキオスクスポットでも可能。同社は、今回のプログラム用に、従来型の再利用可能カップよりプラスチック使用量が最大70%少なくできる製造特許技術を活用したカップを採用。断熱性にも優れているため取っ手も不要。今回の実証では、一つのカップで30回以上使い回せることを確認する。カップは3つの大きさを導入し、個別のカップ毎にIDをつけて流通を把握する。
さらにマイカップを持参した人には、1回当たり25セントから30セントのディスカウントも提供。さらに英国とドイツでは紙製カップでの商品提供に関しては5ペンスを課金する。スイスとチェコでも数週間以内に紙製カップ課金を開始する。
スターバックスでは、韓国法人も4月6日、中長期戦略「Better Together」を発表し、その中で、韓国環境省と協働し、2025年までに韓国内全店舗で使い捨てカップの全面廃止する「Better Together Planet」も発足している。6月3日は最初の展開地域として済州島の4店舗を選定したことも表明した。
Better Together Planetでは、大麦由来のミルクを年内に導入開始し、植物由来の食品を段階的に開発、展開することも表明。韓国農家とのタイアップも強化し、2025年には、コメミルク等最大10種類の植物由来食品を展開する目標も掲げた。店舗では、LEED認証やGSEED認証でのグリーンビルディング化も進める。
Better Togetherでは、他にも社会課題分野で「Better Together People」も打ち出している。まず、2025年までに従業員数も30%増。特に、障害者、中年、キャリアが中断してしまった女性等を積極採用し、2025年までに当該従業員比率を全体の約10%にまで高める。韓国政府の中小ベンチャー企業部(省に相当)からの協力も得て、スターバックスでの再起業と雇用支援も2020年から実施している。
さらにBetter Together Peopleでは、地域コミュニティとの利益共有型店舗モデルを現在の14店舗から30店舗にまで拡大することも打ち出した。スターバックス側が内装等を寄付し、店舗研修等も担当する。
韓国では環境部(環境省)が2月、2022年から、100店舗以上を運営するカフェに対し、店内利用の顧客には、使い捨てカップや食器の提供を禁止するとともに、再利用可能カップのデポジット制度を導入することを義務化する法案検討を発表している。
【参照ページ】Starbucks To Offer Reusable Cup-Share Program In All Europe, Middle East and Africa Stores By 2025
【参照ページ】스타벅스 코리아, 일회용컵 사라진다! 2025년까지의 지속가능성 중장기전략 “Better Together”프로젝트 공개
【参照ページ】스타벅스의 일회용컵 사용 제로화, 제주에서 시작한다!
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら