消費財世界大手英ユニリーバは5月27日、英スコットランドのフードテック企業ENOUGHとパートナーシップを締結すると発表した。ユニリーバの代替肉ブランド「Vegetarian Butcher」で、ENOUGHの植物由来たんぱく質「ABUNDA」を活用する。
ABUNDAは、必須アミノ酸9種すべてを含有し、食物繊維も豊富な真菌由来たんぱく質。ENOUGHは、小麦ととうもろこしで育った天然菌類を活用した発酵技術で、廃棄物を出さず、ABUNDAを生産することができる。
代替肉セクターは、動物性食品の健康や環境インパクトが懸念されるようになったことで、爆発的に成長。2035年には、市場規模が2,900億米ドル(約32兆円)になる見通し。ユニリーバのVegetarian Butcherでは、多様な植物由来たんぱく質を活用。世界45カ国で展開し、2020年に70%を記録している。また同社はバーガーキングとも協働。植物由来ワッパー、ナゲット等を35カ国で展開している。
またユニリーバは5月21日、同社ヘアケアブランド「TRESemmé」が、米動物愛護団体PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)から、動物実験を行っていないブランドとして認められたと発表した。2022年1月より、同商品パッケージにPETA認証マークを表示する。
同アクションは、3月発表のダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンに関するビジョンおよび戦略「Positive Beauty」の一環。同戦略には、2023年までに世界中で動物実験の停止も掲げている。
【参考】【国際】ユニリーバ、パーソナルケア製品の包装・広告で「ノーマル(標準)」表現を廃止(2021年3月11日)
同社は2018年、米人道協会の国際部門「人道的社会インターナショナル (HSI)」の動物愛護イニシアチブ「#BeCrueltyFree」に参画。4月には、HSIの動物実験の規制を求めるキャンペーンを支援した。
【参照ページ】Unilever steps up plant-based protein innovation in partnership with 'ENOUGH'
【参照ページ】A PETA-Approved way to own your style with Unilever’s TRESemmé
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