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【国際】ネステ、三井化学にバイオナフサの供給開始。豊田通商と3社契約。日本市場も席巻か

 フィンランド石油化学大手ネステ、三井化学、豊田通商は5月20日、ネステからバイオマスナフサを調達し、日本国内初のバイオプラスチックやバイオ化学品の製造・販売を開始すると発表した。世界中でプレゼンスを高めるネステから、バイオ化成品の分野でも日本市場進出を果たした。

 ネステは、植物油廃棄物や残渣油を原料にバイオ化成品を生産する技術と生産設備を持つ。バイオジェット燃料の世界シェア首位の地位にあり、日本でも伊藤忠商事が2020年10月、ネステのバイオジェット燃料をANAホールディングスに供給する3社契約を発表済み。さらにネステは、オランダDSMや、韓国のLG化学ともバイオプラスチック原料の供給契約を締結しており、今回豊田通商を含む形で三井化学への供給が決まった。

 三井化学は、21年度第3四半期から第4四半期4Qにかけ、大阪工場のエチレン・クラッカーに日本で初めてバイオマスナフサを原料として投入。エチレン、プロピレン、C4留分、ベンゼン等のバイオマス基礎原料を生産し、フェノールなどの基礎化学品、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類を製造する。品質は従来品と同等。マスバランス方式を採用し、100%バイオ化成品として販売する。三井化学と豊田通商は、サーキュラーエコノミー認証であるISCC認証を取得する予定。

 ネステは3月、グリーンボンドを5億ユーロ(約670億円)発行し、バイオ化製品の開発、生産、設備保守等を資金使途として設定。また同月には、エアバス、ロールス・ロイス、ドイツ研究機関DLRとの間で、ネステのバイオジェット燃料(SAF)100%の世界初フライトを実現するプロジェクト「Emission and Climate Impact of Alternative Fuels(ECLIF3)」も発足した。

 ネステは4月には、合成燃料(eFuel)の国際イニシアチブ「eFuel Alliance」にも参画。現在、同イニシアチブには、マツダ、エクソンモービル、シーメンス・エナジー等が加盟している。

【参照ページ】Neste, Mitsui Chemicals and Toyota Tsusho collaborate to start Japan's first production of renewable plastics from 100% bio-based hydrocarbons
【参照ページ】日本初、バイオマスナフサによるバイオマスプラスチック製造を開始します
【参照ページ】Neste Corporation issues EUR 500 million green bond
【参照ページ】Aviation leaders launch first in-flight 100% sustainable aviation fuel emissions study on commercial passenger jet
【参照ページ】Neste joins the eFuel Alliance

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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