食品世界大手米アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)は5月19日、イリノイ大学と協働で、イリノイ盆地での炭素回収・貯留(CCS)プロジェクトに成功し、100万tの貯留を実施したと発表した。同社は、2035年までに2019年比で二酸化炭素排出量を25%削減する目標を掲げており、今回のプロジェクトもその一環。
今回のプロジェクト「イリノイ盆地・ディケーター・プロジェクト(IBDP)」は、イリノイ州ディケーターにあるADMのとうもろこし加工工場に隣接した土地で行う2つのCCSプロジェクト一つ。米エネルギー省が組成した「Midwest Geological Sequestration Consortium(MGSC)」から助成金を受けてプロジェクトが発足した。MGSCとしては、3年間で100万tの二酸化炭素排出量をサイモン・サンドストーン山に埋設することを目標として掲げ、イリノイ州内に設置されているイリノイ州研究機関がプロジェクトを設計。ADMが事業主体として選ばれていた。
IBDPでは、地下2kmにあるADMの加工工場から、全深約6kmの井戸に二酸化炭素を貯留させるというもの。同社は、2つ目のCCSプロジェクトである「Illinois Industrial Sources Carbon Capture and Storage Project」にも貯留作業を開始した。こちらは、2017年4月に発足し、2022年までの操業許可を得ている。貯留キャパシティは550万t。すでに双方合わせて340万tの貯留を実現した。
【参照ページ】ADM Announces Successful Completion of One Million Metric Ton Carbon Capture and Storage Project
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