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【国際】イケアとWWF、環境ポジティブインパクト創出パートナーシップを2025年まで延長

 家具世界大手スウェーデンのイケアと世界自然保護基金(WWF)は5月12日、環境へのポジティブインパクト創出のためのパートナーシップを2025年まで延長したと発表した。森林、生態系、生物多様性、水資源等でのアクションを強化する。

 両者は、2002年から協働を開始。世界17カ国で、森林保護や違法伐採への対策、水消費量や農薬使用量の削減、コットン農業での生計の改善を進めてきた。森林保護ポリシーの強化では、FSC認証森林を36万km2まで向上。欧州とアジアからの責任ある木材調達への転換を推進した。また、ブルガリア、ルーマニア、スロバキア、ウクライナ、ロシアの原生林の特定や、パキスタンの女性1万人に対する副収入の創出のためのトレーニングやキャパシティ・ビルディングを行った。

 両者は今後5年間、主要な土地の保全や生態系保護、バリューチェーンへの気候ポジティブ・インパクトの創出等を継続。ロシアでは、FSC認証森林のある地域を中心に、生物多様性を改善するため、土地利用と木材需要のバランスを取るランドスケープ・アプローチを促進する。また、オランウータンの生息地保護や東南アジアの熱帯雨林の気候変動レジリエンスも強化。インドネシアでは、FSC認証森林を200km2以上増やす。

 さらに両者は、トルコ、パキスタン、インドでの水スチュワードシップ活動の対象を、コットン農家から拡大。スマート農業を通じた二酸化炭素排出量の削減も行う。また、「野心的な気候変動アクション」の信頼性を担保するため、気候ポジティブの定義付けも行う。

 WWFの報告書によると、哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類、魚類の生息数は、1970年から2016年にかけて68%減少したという。一方、世界のGDPは中程度から重度に自然資本へ依存しており、少なくとも年間125兆米ドル(約1.3京円)の便益を享受していると分析した。2021年は、国連生物多様性条約第15回締約国会議(CBD-COP15)の開催予定されており、生態系の保護に注目が集まる。

【参照ページ】Renewed IKEA and WWF partnership to accelerate action to enhance biodiversity
【画像】IKEA

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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