国連経済社会局(UN DESA)は4月26日、同局が2017年に策定した「森林のための国連戦略計画2017-2030」を実行する上での現状分析を実施した初のレポート「世界森林ゴール報告書2021(Global Forest Goals Report 2021)」を発行した。同戦略が定めた6つのゴール、26指標のうち世界全体で達成に向かっているのは3指標にとどまっていた。
今回のレポートは、2018年に政府間協議体である国連森林フォーラム(UNFF)がUNFF事務局に対し作成を要求したもの。森林のための国連戦略計画2017-2030が定めた、6つのゴール、26指標の進捗状況を把握することが要求されていた。
UN DESAは、今回のレポート作成に際し、52ヶ国からの自発的提出報告書(VNR)と、19カ国からの自主的国別目標(VNC)のデータを参照。これらの国で世界の森林面積の75%をカバーする。また、国連食糧農業機関(FAO)が2020年に発行した「世界森林資源評価2020」も参照した。
(出所)UN DESA
分析の結果、26指標に対し、世界全体で達成に向かっているのは、「2020年までに持続可能な森林マネジメントを導入」「森林が果たす生物多様性保全、気候変動緩和・適応の役割を、他の条約等に盛り込む」の3つのみ。その他、地域毎には達成に向かっているものも4指標あった。全体としては、持続可能な森林マネジメントへのアクションは進んでいるものの、政府や中小事業者のアクションに大幅な遅れがでていることがわかった。
【参照ページ】Global Forest Goals Report 2021
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら