EUの二酸化炭素排出量取引制度(EU-ETS)の排出量価格(EUA)が、5月4日に史上最高の1t当たり50ユーロ(約6,500円)超えを記録した。カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)の機運が高まり、需要が急増していることを伺わせた。
EUAは、2012年から2017年までは10ユーロ未満の水準を推移。欧州委員会としても削減努力を促すために、EUAの価格が低すぎることが長年の政策課題となっていた。その後、EUAは2018年から価格が上昇。英シンクタンクのカーボントラッカーは2018年5月、EUA価格は2021年に30ユーロ程度に、2030年までには4倍の55ユーロにまで上昇すると予測。しかし同年8月、2020年には40ユーロにまで上昇すると大幅に見立てを引き上げていた。
【参考】【EU】英カーボントラッカー、EU-ETSの取引価格の上昇を予測。2030年までには4倍にも(2018年5月4日)
【参考】【EU】EU-ETSの炭素排出枠価格は2020年に40ユーロまで上昇。カーボントラッカー予測(2018年8月24日)
EUAはその後も上昇を続け、2020年12月に30ユーロを突破。2021年3月に40ユーロを突破。そして5月4日に50.05ユーロの史上最高値をマークした。EUAは今後も上昇し続けるとの見方が強い。
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