国連環境計画(UNEP)、国際連合経済社会局(UN DESA)統計部、バスク気候変動センター(BC3)の3者は4月29日、国連環境・経済統合勘定(SEEA)の一つ「生態系勘定(SEEA EA)」の測定を人工知能を用いて迅速に行うツールを開発したと発表した。同種のツールは世界初。
生態系勘定(SEEA EA)の策定は、1992年の地球サミット(国連環境開発会議)で採択された「アジェンダ21」にも盛り込まれていた積年の課題でもあり、3月に国連統計委員会で29年越しで採択されたもの。「生態系範囲」「生態系状態」「生態系サービスの物理的評価」「生態系サービスの金額換算評価」「生態系アセットの金額換算評価」の5つの内容で構成されている。これにより、各国政府や他の関係者は、生態系が持つ価値を、比較可能な形で定量的に把握できるようになった。
今回のツール「ARIES for SEEA Explorer」は、「環境とサステナビリティのための人工知能(ARIES)」を活用し、人工知能を用いて「SEEA EA」に基づく算出を可能にしたオープンソース型のツール。BC3が開発に大きく貢献した。
同ツールは、今後も国連持続可能な開発目標(SDGs)の進捗状況評価や、今後策定予定のグローバル生物多様性フレームワークの内容も盛り込むアップデートを予定している。
【参照ページ】UN launches the first artificial intelligence tool for rapid natural capital accounting
【参照ページ】Ecosystem Accounting
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