米連邦食品医薬品局(FDA)は4月29日、メンソール・フレーバーたばこと、メンソールを含む全てのフレーバー付き葉巻の米国内での販売を禁止する規制強化方針を発表した。2022年中の制定を目指す。FDAは、前トランプ政権の時代からフレーバー付きたばこや電子たばこの規制を強化してきたが、今回、唯一たばこのフレーバーとして容認されていたメンソールの禁止と、葉巻での禁止にも踏み込む。
【参考】【アメリカ】連邦医薬品局、フレーバー付き電子たばこ規制強化。強制措置発表も全面禁止は見送り(2020年1月7日)
フレーバー付きのたばこが禁止される理由は、喫煙の嗜好性を充実させてしまい、喫煙中毒者や健康被害を助長してしまうリスクがあるため。米国では2009年にたばこ規制法が制定され、メンソール以外のフレーバーのたばこが禁止。メンソールだけがその後も許容される時代が続いてきた。しかし今回ついにメスが入る。
今回の規制が成立すると、製造業者、流通業者、卸売業者、輸入業者、小売業者がメンソールたばこやフレーバー葉巻の取扱が禁止される。但し、消費者の対象製品の所持や喫煙は禁止の対象外。今後規制内容についてはパブリックコメントを募集する。
FDAは今回、米国でメンソールたばこが禁止となると、最初の13ヶ月から17か月で、23万人のアフリカ系アメリカ人を含む923,000人の喫煙者が禁煙するとの研究内容も示した。また、約633,000人の死亡が回避されるという予測結果もあるという。すでに、カリフォルニア州、マサチューセッツ州等では、メンソールたばこも禁止されている。
またFDAは、電子たばこについても、同様に警戒感を強めていくことも表明した。
【参照ページ】FDA Commits to Evidence-Based Actions Aimed at Saving Lives and Preventing Future Generations of Smokers
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