アジアインフラ投資銀行(AIIB)は4月21日、同機関での債券発行に向けた「持続可能な開発ボンド・フレームワーク」を発行した。AIIB債の全ての今回設定のフレームワークを適用。資金使途のプロジェクトに対し、パリ協定や国連持続可能な開発目標(SDGs)との整合性を求めていく。
AIIBは2021年丹念で、100億米ドル(約1.1兆円)の融資を予定。中国政府が主導するAIIBはこれまで、環境・社会基準が低いことで批判を受けてきたが、今回、全て債券に対し適応するフレームワークを設けることで、批判を交わす考え。同フレームワークは、「国際的な高いスタンダードや原則を参照した」としているが、国際資本市場協会(ICMA)のサステナブルボンドに関する各原則への言及はなかった。
同フレームワークは、ICMAの各原則と同様に、資金使途、プロジェクト評価・選定プロセス、調達資金の管理、報告の4つの観点で遵守内容を策定した。資金使途については、「アジアでの持続可能な経済発展、富の創造、インフラ接続の改善」「地域協力・パートナーシップの促進」の2つを掲げ、非常に抽象的な設定を行った。パリ協定やSDGsへのコミットメントを掲げたが、具体的な基準は盛り込まれていない。
今回のフレームワーク策定では、クレディ・アグリコルCIBが、ストラクチャリング・アドバイザーを務めた。また、ISS ESG、サステイナリティクス、Vigeo Eiris(V.E.)の3社からレーティングも取得した。サステナブルボンドとしての適格性を確保したことで、欧米の機関投資家からの資金調達につなげる狙いとみられる。
【参照ページ】AIIB Launches Sustainable Development Bond Framework
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