英ESG投資推進NGOのShareActionは3月18日、欧州の自動車大手の投資家に対し、二酸化炭素排出量削減のエンゲージメントを求めるようメッセージを発信した。欧州の二酸化炭素排出は交通・輸送セクターからが最多で28%を占めている。1990年以降で唯一、排出量が増加し続けているセクターとし、投資家に影響力を行使するよう促した。
ShareActionは、今後の規制の見通しとして、2030年もしくは2035年までにガソリン・ディーゼル車が段階的に禁止されると予測。また、2050年カーボンニュートラルを最もコスト効率よく進めるためには、乗用車からの二酸化炭素排出量を2025年までに25%、2027年までに40%、2030年までに65%、2035年までに100%減が現実的な解となると見立てた。
今回ShareActionが、投資家にエンゲージメントするよう求めたのは、
- 短期、中期を含む2050年までの製品使用時の車両からの排出量のカーボンニュートラルへのコミットメント
- 排出削減の取り組みに沿った電気自動車(EV)の販売目標
- ガソリン・ディーゼル車の販売を禁止するコミットメント
- 2035年までのICE車の段階的な廃止を含む、ハイブリッド車から完全な電気自動車(AEV)への移行計画の有無。乗用車用の代替燃料と合成燃料についての計画
(出所)ShareAction
ShareActionによると、欧州5社の中でトップはルノー、次いでフォルクスワーゲン。それにダイムラー、BMW、グループPSA(ステランティス)の順。
【参照ページ】European auto makers in the slow lane on electric vehicle take-up - investors must accelerate action
【参照ページ】Investors warned BMW, Daimler and Groupe PSA at risk from tightening EU emissions rules
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