農薬・化学肥料世界大手米コルテバ・アグリサイエンスは4月8日、農家向けにリジェネラティブ農業への転換支援サービス事業「カーボン&エコシステム・サービス」を開始したと発表した。農薬・化学肥料大手が、農薬や化学肥料ゼロを標榜するリジェネラティブ農業推進へと事業を転換させる。
今回の展開するサービスは、同社をデジタル・ビジネス・プラットフォームを通じ、リジェネラティブ農業への転換アドバイスやデジタルツールを提供することに加え、リジェネラティブ農業で創出した二酸化炭素排出量固定価値をオフセット用のカーボンクレジットにして販売する市場の提供や販売支援まで行う。農家は、同サービスを受けることで、気候変動に適応した形で収量の大きいリジェネラティブ農業を実現し、さらにクレジット販売により収益性を高めることができるという。
同社は、今回のサービスの前身となるリジェネラティブ農業に転換する農家の支援を2019年から開始している。今回の発表では、まず、米イリノイ州、インディアナ州、アイオワ州の穀物農家を対象に実施。2022年には対象地域と作物を拡大していく。参画農家の売上目標は、4,047m2あたり年間で5米ドル(約550円)から20米ドル(約2,200円)。栽培された作物には、農業での二酸化炭素排出量削減、土壌状態の改善、水消費量削減を目指すコンソーシアム「Ecosystem Services Market Consortium(ESMC)」による第三者保証も付けるため、高い販売力が期待できる。
創出したカーボンクレジットは、初期ではコルテバ・アグリサイエンスが全量買取るが、本格稼働した後には、農家は引き続きコルテバ・アグリサイエンスに販売するか、ESMCの市場を通じて第三者に販売するかを自由に選択できるようになる。
また同社は、気候変動アクションに積極的なアーリーアダプター農家・牧場主発掘プログラム「2021 Climate Positive Leaders Program」も発足した。
【参照ページ】Corteva Agriscience Creates New Carbon and Ecosystems Services Portfolio
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