ドイツ自動車大手ポルシェは3月19日、2030年までに新車販売に占める電気自動車(EV)もしくはプラグイン・ハイブリッド車(PHV)を80%にすると発表した。但し、ポルシェの代名詞でもある「911」モデルについては、2030年まではガソリン車を続けると明言。但し2030年以降については不明との考えを示した。
ポルシェは現在、独のフォルクスワーゲンの傘下企業。2020年の新車販売に占めるEV及びPHVの比率は17%だが、2025年までに50%、2030年までに80%にまで引き上げる。同社初のEVスポーツカー「Taycan」の販売台数はすでに2万台を突破。世界中で数々の賞も受賞している。
また同社は3月18日、2030年サステナビリティ戦略も発表しており、2030年までにバリューチェーン全体での二酸化炭素ネット排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を目標として掲げた。同社のドイツのツフェンハウゼン、ライプツィヒ、ヴァイサッハにある工場ではすでに工場でのカーボンニュートラルを達成済みだが、今後サプライヤーにも2030年カーボンニュートラルを要求していく。同社は2030年にはEVバッテリーの90%はリサイクルが可能になり、コバルト等の問題性の高い資源の消費量も削減できるとの見方も表明した。
同社は3月4日、オフロードバージョンのEV車種「Taycan Cross Turismo」も発表。またEVバッテリーでは、黒鉛の代わりにシリコンをアノードに用いた新型タイプも3月16日に発表している。同社独自のEV充電ステーションも現在世界13.5万ヶ所に展開しているが、さらに拡大していく。2030年までにバリューチェーンの脱炭素化で10億ユーロ(約1,300億円)以上投資するとも話した。
同社は2021年初めから、同社のサステナビリティ委員会に、新たにハンブルク・ビジネス・スクールのSarah Jastram教授、ドイツ・スタートアップ協会のRaffaela Rein氏、ケニア駐在のドイツ外交官Adnan Amin氏を委員に加えた。
【参照ページ】Porsche achieves sustainable growth in 2020 financial year
【参照ページ】Porsche aims for CO2-neutral balance sheet in 2030
【参照ページ】High-performance batteries with silicon anodes and Porsche fast-charging stations
【参照ページ】Porsche strengthens Sustainability Council
【画像】Porche
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