日本銀行の黒田東彦総裁は3月25日、日本銀行として初めて金融機構局が主催した「気候関連金融リスクに関する国際リサーチ・ワークショップ」で開会挨拶を行い、日本銀行内に組織横断の会議体「気候連携ハブ」を立ち上げたことを明らかにした。
【参考】【日本】日本銀行、金融当局気候変動ネットワークNGFS加盟。黒田総裁が気候関連リスクに言及(2019年11月30日)
黒田総裁は、「金融システムの安定については、気候変動が中長期的に金融システムを不安定化させうる点を踏まえて、中央銀行が取り組むべき重要な課題であるという認識が、世界的に広く共有されつつあるように思われる」と表明。日本銀行も参加する「気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク(NGFS)」にも言及し、シナリオを活用した気候変動ストレステストを関心を示した。
また、中央銀行が金融システムの安定確保という観点から取り組みを行うことは、「温室効果ガス抑制に向けた投資などを促すために金融市場や金融仲介がよりよく機能するには何が必要か」という市場参加者の問題意識とも整合的であることを強調した。
日本銀行は金融安定化の観点から気候変動の金融リスク対策を進めるとしているが、この点は、イングランド銀行や欧州中央銀行(ECB)、国際決済銀行(BIS)、金融安定理事会(FSB)とも考えが一致している。
【参照ページ】気候関連金融リスクへの取り組み
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