食品世界大手米カーギルは3月1日、同社タイの拠点4ヵ所で、設備容量2.4MWの屋根置き型太陽光発電パネルを設置したと発表した。シンガポールの再生可能エネルギー開発Cleantech Solarが設置、運営、管理等を担う。
今回のアクションは、2025年までにスコープ1、スコープ2の二酸化炭素排出量を、2017年比10%削減するカーギルの目標達成に向けたアクションの一環。同目標は2019年、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)の承認も得ている。
東南アジアは、世界で最も急速に電力需要が成長する市場のうちの一つ。タイ政府は、2036年までに再生可能エネルギーを電源構成の30%まで引き上げる目標を設定しており、再生可能エネルギーの潜在性も大きい。今回タイ・ロッブリー、コラート、ペッチャブリーに設置した太陽光発電パネルの発電量見込みは年間3,000MWh。これにより二酸化炭素排出量1,750tを削減できる見込み。
また同社は、女性支援にも注力。3月3日には、メキシコの地域開発財団Educampoや、飢餓撲滅国際NGOヘイファー・インターナショナルと協働し、メキシコでの女性の農業への参画プログラムを提供すると発表した。
同プログラムでは、女性に向けに、農業生産や事業管理に関するスキル獲得機会を提供。女性の参与が生産性を下げるというステレオタイプを撤廃し、女性の地位を向上させる。
カーギルは2019年、ヘイファー・インターナショナルと協働し、イニシアチブ「Hatching Hope」を開始。女性農家や地域コミュニティの収入や生産性向上に取り組んできた。2020年5月には、農家58世帯に家禽生産性向上のための研修を提供。32世帯に市場アクセスを担保し、178世帯に生産技術の改善機会を与えた。同イニシアチブのメキシコ支部では、2021年までに、656万人に良いインパクトを与える見込み。
またEducampoのメキシコ・チアパス支部では、最低賃金以下の収入しかない小規模農家の能力開発を推進。2019年から2020年には、同地域で農家194世帯増加させた。
【参照ページ】Four operating sites are expected to generate over 3,000 MWh of clean electricity in a year; equivalent to reducing 1,750 tonnes of CO2
【参照ページ】Cargill promotes the role of Mexican women in agricultural
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