第一生命保険は3月5日、2050年までの運用ポートフォリオのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)にコミットするアセットオーナーのイニシアチブ「Net-Zero Asset Owner Alliance(NZAOA)」にアジアから初めて加盟したと発表した。NZAOAの署名アセットオーナー数は34、運用資産の総額は5.5兆米ドル(約590兆円)となった。
【参考】【国際】NZAOA、3機関が加盟。2050年運用ポートフォリオCO2ゼロに向け合計530兆円に(2020年11月21日)
同社は、NZAOAの2025年までの具体的な短期削減目標設定ガイドライン「Inaugural 2025 Target Setting Protocol」に基づき、株式、債券、不動産のアセットクラスでの目標を今後設定。また不動産では、再生可能エネルギー100%での事業運営にコミットするRE100を2021年度中に達成、その他の不動産でも2023年度末までに達成する。達成に向けては、トラッキング付非化石証書を活用する。同社は2019年にRE100に加盟している。
エンゲージメントでは、パリ協定に整合した気候変動対応を求める対話や、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同と情報開示に関するエンゲージメントを強化する。また投融資を通じた成長企業・ベンチャー企業投資(インパクト投資)を通じたイノベーション創出も強化する。
それに関連し、親会社の第一生命ホールディングスは、二酸化炭素排出量の削減目標を改訂。現状は第一生命保険では2030年までに2013年比40%減、2050年までに70%減、グループ全体では対前年1%減としているが、今回グループ全体で2025年までに2019年比50%減、2040年カーボンニュートラルを新たな目標として設定した。
さらにスコープ3排出量でも、2030年までに2019年比30%減、2050年カーボンニュートラルを新たな目標として掲げた。
【参照ページ】本邦初となるネットゼロ・アセットオーナー・アライアンスへの加盟について
【参照ページ】新たなCO2排出量削減目標の設定について
【参照ページ】2023年度までの100%再生可能エネルギー化(RE100)達成方針を策定
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