EUの欧州環境庁(EEA)は2月11日、気候変動が世界中の農業に大きな影響を与え、輸入も含めた欧州市場への農業供給が変動するとの分析結果を示したレポートを発表した。農業の生産、農作物価格、インフラ、貿易、金融などあらゆる面で影響が出ると警鐘を鳴らした。
欧州は、全体としては、穀物や野菜の食料自給率は高いが、コーヒー、カカオ、パーム油、大豆などを輸入に頼っており、これらが大規模な影響を受けると懸念を表明。輸入元の国での気候変動影響にも注視するよう促した。
また、環境負荷の高い農作物のEUでの需要を減らす政策や、農作物の輸入元を分散するリスク緩和策を勧告。また輸入元の国が適応策を展開できるようEUが支援することも重要とした。
今回示したリスクマップでは、インドネシアとマレーシアのパーム油、ベトナム、インド、ルワンダ、インドネシア、ホンジュラス、ペルー、コロンビア、ブラジルのコーヒー、米国、ブラジル、アルゼンチンの大豆、ウクライナ、カナダ、米国のとうもろこし、コスタリカとエクアドル、コートジボワールのバナナ、ガーナ、コートジボワール、ナイジェリア、カメルーンのカカオはリスクが高いとした。
【参照ページ】Climate change adaptation is key to avoid disruption of EU agricultural commodities imports
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