化粧品大手米コティは3月3日、米カーボンリサイクルLanzaTechと協働し、工場で排出された二酸化炭素を回収し、生成した持続可能なエタノールを原料の一部に活用した香水を販売すると発表した。コティは、2023年までに同社香水の大半で、持続可能なエタノールを活用予定。
LanzaTechは、二酸化炭素、一酸化炭素、水素等の気体を微生物が入った空間に注入し、発酵反応によってエタノールや他の化成品を作り出す技術を持つユニークな企業。エタノールからは、プラスチック素材の他、燃料等も作り出すことが可能。同社は、化粧品世界大手仏ロレアルと仏エネルギー大手トタルとの協働で、世界で初めて、二酸化炭素からプラスチック製容器を生産することにも成功。今回のコティとの協働では、回収した二酸化炭素から香水のエタノール原料を生産する。
【参考】【フランス】ロレアル、回収CO2を原料とするプラ容器を発表。トタルとLanzaTechと協働(2020年10月29日)
エタノールは、香水の香りの効率的な発散を担う主要原料。これまでコティの香水では、さとうきびやてんさい等を使ったバイオ原料を用いてきたが、土地利用、水消費、肥料の使用が必要だった。二酸化炭素回収での持続可能なエタノールへの転換は、水消費量はほぼゼロになり、土地利用の必要性がなくなるため、生物多様性の保護にも繋がると強調。環境負荷低減を定量把握するため、スイス環境コンサルティングQuantisと協働し、同商品のライフサイクルアセスメントも行った。
【参照ページ】COTY TO PARTNER WITH LANZATECH TO PIONEER NEW SUSTAINABLE FRAGRANCE PRODUCTION
【参照ページ】Coty to Partner with LanzaTech to Pioneer New Sustainable Fragrance Production
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