国際環境NGOのThe Climate Group(TCG)とマイティ・アースは2月25日、グローバル規模の重工業での脱炭素化原則フレームワーク「重工業脱炭素化グローバル・フレームワーク原則」を発表。米国、EU、中国、韓国、インドからも企業や業界団体18機関からすでに賛同を得られていることも表明した。
同原則は、二酸化炭素の巨大な排出源である重工業での脱炭素を進めていく上での政策方向性を含めた重要原則を定めたもの。重工業の脱炭素化本気度で、二酸化炭素排出量の削減状況は大きく変わるため、垣根を超えた結束を進めていく。
同原則は、全部6つの原則で構成している。
- グリーンリカバリーでの政府支援では、1.5℃目標と整合性のあるコミットメントと計画を持つ企業に限定
- 工業での生物多様性と健康保護及びジャスト・トランジション(公正な転換)を確保する政策や投資を実行・強化
- バリューチェーン全体の削減のため、標準的なライフサイクル・カーボンフットプリント・ラベルの使用やインセンティブを実行し、低炭素・サーキュラー・省資源型の素材需要を喚起する政策を確立
- 科学的根拠に基づく時間軸を設けた1.5℃と整合性の目標を設定した企業にインセンティブを与える金融政策を大規模に導入
- 化石燃料消費を削減するため水素や直近での炭素回収等のブレークスルー型の低炭素・脱炭素テクノロジーを開発・実装するための財氏支援や投資を優先
- 国間及び地域間での実効的な協調
すでに同原則に賛同表明した機関は、EUの大企業の連合体である気候リーダーズ・グループとアルダーズゲート、米国のGlobal Efficiency Intelligence、Carbon Leadership Forum、Architecture 2030、Global Energy Monitor、韓国のSolutions for Our Climate、インドのAlliance for Energy Efficienct Economy、カナダのClean Energy Canada等の業界団体やNGO。企業からは、中国のJinko Solar(晶科能源)、インドのタタ・スチール、マヒンドラ・グループ、ゴードレージ・インダストリーズ、JSWエナジー、JSWセメント、米国のLanzaTechが賛同した。日本の団体や企業はゼロ。
【参照ページ】Major industrial companies and civil society groups support new global framework for decarbonising heavy industry
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