イスラエル人工肉スタートアップのアレフ・ファームズは2月9日、研究パートナーのイスラエル工科大学生物医学工学部(テクニオン)と協働で、3Dバイオプリンティング技術を活用した人工培養肉生産に成功したと発表した。牛を屠殺することなく、高級部位のリブアイを使ったステーキを作った。
アレフ・ファームズは、遺伝子工学と細胞学を駆使し、人工肉を生産する技術を磨いている。2018年には、3Dバイオプリンティングを使わずに世界初の培養薄切りステーキを生産。さらに今回、3Dバイオプリンティングを活用したことで、厚切りステーキの再現に成功。これにより、あらゆる種類のステーキを人工的に作り出すことができるようになったという。
3Dバイオプリンティング技術は、一般的な3Dプリンティング技術とは異なり、実際の生細胞を積層造形する。実際のステーキの食感や質感を出すために、複数の培養して相互作用させる。これにより、実際の肉、脂肪、血管部位を再現している。栄養素も見た目も実際の肉と同等だという。
テクニオンのシュラミット・レーベンバーグ教授は、米マサチューセッツ工科大学(MIT)でも教えており、人工培養肉の分野で20年以上の研究実績を誇る。レーベンバーグ氏、アレフ・ファームズの共同創業者で、同社の主席科学顧問も務めている。
アレフ・ファームズに関しては、日本市場向けの培養肉導入で、三菱商事の食品産業グループが1月5日、アレフ・ファームズとの協業覚書を締結している。
【参照ページ】Aleph Farms and The Technion Reveal World’s First Cultivated Ribeye Steak
【画像】Aleph Farms
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