化学世界大手独BASFの農業IT子会社BASFデジタルファーミングと米気象予測スタートアップSalient Predictionsは2月22日、農家向けに長期気象予測サービスを共同提供していくことで合意した。気候に対応した農業を支援することで、収量改善と農家の生計を支える。
両社は、3月末までに、Salient Predictionsの気象予測データを、BASFデジタルファーミングのアルゴリズム判定エンジンに統合。人工知能(AI)により、約12ヵ月先の気象予測を、従来以上の正確性で提供できるようになる。BASFの栽培管理支援システム「ザルビオ」の利用農家は、2021年末までに、今回開発される長期気象予測データを活用できるようになる見込み。
Salient Predictionsは、海面塩分濃度等、気候・気象予測の一助になる海洋データに基づくアルゴリズムを開発。世界で最も長期間にわたる気象予測を、従来の2倍の正確性で提供することを実現した。
従来の気象予測は、10日後までは一定の正確性があるものの、14日以上先については、正確性が50%にまで低下する。一方、同社のアルゴリズムは、最短3週間先から最長12ヵ月先までを見通すことが可能。さらに同アルゴリズムは、幅広い独自ソースからの情報を収集し、機械学習で精度が向上し続けるという。
BASFは、同社農業アルゴリズム判定エンジンと、Salient Predictionsの気象データを統合。気候の変化が農業に与える影響を見通すことで、収量拡大やレジリエンスの向上を見込む。
【参照ページ】Farmers to access more precise long-range, seasonal weather forecasts via BASF and Salient Predictions agreement
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