トヨタ自動車の米国法人TMNAは2月10日、2021年に米国市場でEVを2車種、プラグイン・ハイブリッド車(PHV)を1車種を新たに投入すると発表した。EV市場が急速に広がる米国市場では、トヨタ自動車もEVにシフトさせていく。
トヨタ自動車は、米国市場でのEV、FCV(燃料電池自動車)、PHV、ハイブリッド車(HV)の販売比率を、2025年までに40%、2030年までに70%に高める目標を表明。2025年までに、トヨタ自動車とレクサスの双方のブランドで、HVを含めた電動化車種を投入していくとした。また、EVプラットフォーム「 e-TNGA」の開発も進める。
しかしながら、トヨタ自動車は、現時点での研究結果として、PHVはEVと同等の走行性能を誇り、必要な電力の発電での汚染も同等でありながら、バッテリーが軽量のPHVは、EVよりも車両生産時の二酸化炭素排出量が少なく、コストも低いとメリットを強調。EVよりもPHVの販売を強化したい考えを示した。各社が走行時の二酸化炭素排出量を削減し、車両生産での二酸化炭素排出量を劇的に削減しようとする中、トヨタ自動車は、サプライチェーンを多数抱え、技術も培ってきた内燃機関技術を続ける意思表示をしたといえる。
その替わりに同社は、2050年までに、車両生産での水使用量を2020年比3%減、プラスチック包装原料を2018年比で25%減、2021年までに生物多様性観点での棲息地マネジメント方針を2021年までに第三者保証を取得し、2022年に実装する目標を伝えた。但し、バリューチェーン全体での二酸化炭素排出量は、削減するとは伝えたが、時期や削減幅は示さなかった。トヨタ自動車の長期環境目標は、欧米・韓国の競合と比べ、見劣りする内容になってきている。
【参照ページ】Toyota to Debut Three New Electrified Vehicles for U.S. Market
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