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【国際】国連グローバル・コンパクト、目標コミット型組織へ転換。加盟企業に測定可能な成果求める

 国連のアントニオ・グテーレス事務総長は1月19日、国連グローバル・コンパクト(UNGC)の2021年から2023年までの3カ年組織戦略を発表した。国連持続可能な開発目標(SDGs)やパリ協定での目標達成に向け、企業のコーポレート・サステナビリティ向上を加速させるためのアクションを多数実施していく。

 国連グローバル・コンパクトは、2020年の発足以来、環境、人権、腐敗防止に関連する10の原則を掲げ、自主的にコミットする加盟企業を増やすことを主要活動してきていた。しかし、定性的な原則するだけでは、具体的な目標に到達することは難しく、今回の戦略ではより企業に明確なコミットを求める方向性へと活動を大展開させていく。

【参考】【国際】国連グローバル・コンパクト、設立20周年で進捗報告。署名企業は1万社超え(2020年11月8日)

 今回の示した3カ年戦略での重点ポイントは5つ。まず、加盟企業に対し、測定可能で具体的な目標の設定と、進捗状況の報告を求めていく。特に、UNGCの10原則においても重要なSDGsの目標5「ジェンダー平等」、目標8「働きがいと経済成長」、目標13「気候変動」、目標16「平和と正義」、目標17「パートナーシップ」については、UNGCとして測定可能なインパクトを起こすことにコミットする。

 3つ目は、UNGCの各地域ネットワークも活動の主体として位置づけ、新たに米国、中国、南側諸国(グローバル・サウス)での地域ネットワーク組織を立ち上げる。4つ目は、これまで大企業中心のプログラムを展開してきたが、今後は中小企業向けのプログラムも強化し、特にデジタル化やバリューチェーンに関するプログラムを打ち出していく。5つ目は、UNGCと他の国連機関との活動連携を強化する。
  
 これらの戦略を遂行するため、UNGCは、12の作業計画と30のイニシアチブで構成する組織ロードマップを策定。2021年第1四半期から作業計画を指導する。アクションを起こしていくテーマは「グローバルオペレーション」「ファイナンス」「進捗広報」「加盟企業とのエンゲージメント」「デジタルトランスフォーメーション(DX)」「ファンドレイジング」等。

 国連グローバル・コンパクトの加盟企業には、毎年の活動報告「CoP」の提出が義務付けられており、成果の測定も義務付けられいる。しかし現在、CoPの報告フォーマットの大規模改訂作業中で、サステナビリティに関する目標の設定や、報告の質を上げるための義務追加が検討されている。改訂の方向性は2020年11月に提示された。

【参照ページ】New UN Global Compact strategy aims to accelerate business action to achieve Sustainable Development Goals and more ambitious climate targets
【参照ページ】REVISION TO THE UN GLOBAL COMPACT’S REPORTING FRAMEWORK

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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