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【オランダ】DSM、化学・畜産のCO2削減で新素材販売強化。バイオ・アパレル繊維やメタンげっぷ削減飼料等

 オランダ化学大手DSMの機能素材子会社DSMエンジニアリング・マテリアルズは2月5日、独アパレル繊維Sympatex Technologiesに対し、バイオ由来の熱可塑性エラストマー「Arnitel」を提供すると発表した。同製品でのバイオ素材含有量算出ではマスバランスアプローチを採用。重量あたり25%にバイオ由来原料が使用される。

 Arnitelは、Sympatex Technologiesとの共同開発素材。Sympateは、Arnitelを原料とし、スポーツ用途向けの防水性、防風性、通気性のあるメンブレンを製造する。品質は従来品と同等。両社は、バイオ素材への転換で、二酸化炭素排出量の削減とサーキュラーエコノミー化を進める。

 またDSMは1月21日、2020年開始の戦略的イニシアチブ「We Make It Possible」の一環として、畜産分野の二酸化炭素排出量を主要事業として位置づける宣言も行った。プラットフォームを「Reducing emissions from livestock」を立ち上げ、販売攻勢に出る。

 畜産分野に対しては、同社開発の飼料添加物を通じて、メタンガス排出量の削減と、生物多様性喪失も引き起こす一酸化二窒素排出量の削減に焦点を当てる。養豚・養鶏用の「プロアクト」では、窒素利用効率(NUE)を向上し、環境への窒素化合物流出を最大17%削減できる。「VevoVitall」では、養豚で発生するアンモニアを最大17%削減。「HiPhos」では、飼料のリン酸を遊離させリン摂取効率を高めることで環境へのリン排出量を削減できる。また同社傘下のバイオミン開発の「Digestarom」では、アンモニアの年間排出量26%削減、48%の抑臭効果もある。

 その他にも、DSMが10年をかけて開発した乳牛などの養牛、羊、ヤギ用の飼料添加物「Bovaer」については1月28日、飼料に加えることで、乳牛のメタンげっぷの排出量を最大40%削減可能と発表した。同検査は、オランダ・レーワルデンにあるヴァーヘニンゲン大学(WUR)の試験農場「Dairy Campus」で実施。乳牛の腸内メタンを約30%削減できた。メタンげっぷ排出削減量は、27%から40%。1月29日には、ニュージーランド乳製品大手フォンテラとの協働を発表し、ニュージーランドの農家へのBovaerの流通拡大を目指すことも発表している

【参照ページ】DSM partners with Sympatex Technologies to launch mass-balanced bio-based Arnitel® specialty materials
【参照ページ】DSM launches its sustainability platform ‘Reducing emissions from livestock’ as part of We Make It Possible
【参照ページ】Major reduction of greenhouse gas emissions from dairy cows proven in Dutch trial of DSM’s novel feed additive
【参照ページ】Fonterra joins forces with DSM to lower carbon footprint

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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